長期プライムレートと短期プライムレート
長期プライムレート(長プラ)は、優良企業向けに長期(1年以上)融資を行う際の最低金利(最優遇金利)、一方の短期プライムレート(短プラ)は、同じく優良企業向けの短期(1年以内)の融資における最低金利のことです。
最優遇金利でお金を借りれるのは、東証一部上場企業のような超優良企業だけで、中小企業は、それぞれの企業評価や信用リスクに応じてプライムレートの利率に一定の利率が上乗せされた金利で借りることになります。
『長プラ』は債券市場に連動し『変動が激しい』という特徴があります。また、債券市場に敏感に反応するため、『短プラ』に先行して動くという特色もあります。
『短プラ』は短期金融市場の取引をベースに、各銀行がそれぞれ独自に決めています。
『長期プラ』が債券市場の動きに合わせて敏感に変動するのに対し、『短期プラ』はほどんど動きません。
基本的に『長期プラ』が先行して動くので、『長プラ』がジリジリ上がりきったところで、出遅れて『短プラ』が一気に変動するイメージです。
通常は、貸出期間が長期化するほど信用リスクが高まるので、金利は高くなります。
そのため、、『長プラ』の方が『短プラ』よりも金利高くなるのが普通ですが、マイナス金利政策の影響からか、今は『長プラ』の方が金利が低い異常な状況となっています。
『長プラ』 『短プラ』 住宅ローンとの関連性
住宅ローンは、固定金利は長期国債に連動し変動金利は『短プラ』に連動しています。
そのため、住宅ローン金利の動向は多くの人にとって大事なテーマです。固定金利での借り入れを考えている人は長期国債の金利動向を、変動金利での借り入れを考えている人は、『短プラ』のレートを注意して見ておくとよいでしょう。
住宅ローンを組む場合、この短期プライムレートの推移を見て「変動金利型」の住宅ローンにするのか、「固定金利選択型」にするのか、「全期間固定金利型」にするのかという1つの考え方を持つことができます。
現在は、『短期プライムレート』は非常に低い水準で推移しています。そのため「変動金利型」で住宅ローンを組む人が多くいます。
「短期プライムレート」は「長期プライムレート」より値動きが遅いため、長期プラムレートが高くなってきたら要注意といえます。
その後には短期プラムレートもあがってきますので、住宅ローンに変動金利型を選択している人は、長期プラムレートが上昇しだしたら「固定金利型」への移行を検討するべき『シグナル』にもなります。
投資用ローンと『長プラ』と『短プラ』
それは、今後の金利変動に、大きな違いが出てくるからです。
ということがわかったと思います。
そのことから、“短プラ連動”の場合、変動金利であっても、あまり金利変動することはないという見方ができます。
なぜなら、”短期プライムレート(短プラ)”は安定しているといった特徴があるので、”短プラ連動”の場合、変動金利であっても金利変動リスクをおさえることができるのです。
投資シミュレーションを組んで、10年後の金利が大幅に違っていると、投資計画にも狂いが生じます。
逆に、”長プラ連動”のローンを利用するのであれば、固定金利で組むのが良いでしょう。
“長期プライムレート(長プラ)”は、毎月変動しているので、いつ金利が上昇するか、わかりません。
特に今の時期は、”長期プライムレート(長プラ)”は”短期プライムレート(短プラ)”よりも低金利でもあるので、長期プライムレート連動型の固定金利のローンが良いということになります。
住宅ローン金利の動向は多くの人にとって大事なテーマです。固定金利での借り入れを考えている人は長期国債の金利動向を、変動金利での借り入れを考えている人は、『短プラ』のレートを注意して見ておくとよいでしょう。
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