住宅

アパート建築を考える際の注意ポイント

平成27年1月1日以降から適用された相続税の改正以降、相続税対策を目的にたくさんのアパートが建築されました。
今では供給過剰の感もあり、アパートを立てれば楽に家賃収入を得られ土地の有効活用になる、と軽く考えるのは危険です。そこで、アパート建築について注意ポイントをまとめてみました。

相続対策でアパート建築

アパートを建てることが相続税対策になるのは、建物を建てることが相続税評価を下げることに繋がるからです。しかし、相続税対策で建てたアパートも、赤字になるならアパートを引き継ぐ人の多大な負担となります。収益性がなければ、引き継ぐ人にとってそれは、負の遺産でしかないのです。

相続税が下がっても建てたアパートが赤字を出すようでは本質的な相続対策にはなっておらず、「収益性がある」ということが一番大事で、その後に相続税対策を考えることが重要になってきます。

収益性のあるアパートを建てるポイント

一番大事なのは、満室稼働できることです。空室率を抑え建てた後に本当にしっかり満室経営ができるアパートなのかを重視して考えることが重要です。

土地・エリアによって人気のある間取り、需要は変わります。重要なのは、需要のある場所にしっかりとその需要に適したアパートを建てることができるかという視点です。

土地によって人気のある間取り、需要は変わりますし、単身者向けなのか、ファミリー向けが良いのか等を考えることが重要になります。

そのためには、市役所のホームページから人口の推移や世帯数の推移が把握できますし、近隣の商業施設や公共施設を調べるのも有効な方法の1つです。地方エリアだと、商業施設周辺に需要が集まることも多く、こうした情報はインターネットなどでも簡単に調べることができます。

又、費用についての考え方を理解しておくことも重要です。建築費用は、一般的に「坪単価」で表示されます。例えば「木造2,3階建てなら坪単価60万円前後」「鉄筋コンクリートなら坪単価70万円から100万円前後」などのように言われます。

ただ、建築はとても複雑で上記を参考にして構造計算が必要か、耐火かそうでないか、地盤改良が必要かなど、様々な条件によって建築費は変動しますので、信頼できる専門家に相談できるのが好ましいです。

収益性の高いアパートを建築するためには、キャッシュフローを考える必要があります。そこで求められるのが建築費用を抑える意識です。

建築費用に経費をかけ過ぎると満室になっても儲けがでないことがあります。必要な経費と不必要な経費のバランスを見極めることが大切です。

サブリース契約の怖さ

サブリースとは、サブリース会社が物件を一括して借り上げ、入居者が決まらない空室があったとしてもリース料を大家さんに支払う仕組みです。空室リスクを業者が保証してくれるのならリスクもないし魅力的だと思うかもしれませんが、昨今トラブルが多いのも事実です。

30年以一括借り上げ、家賃保証などの文句で、契約時には甘い言葉で勧誘してきても、契約内容を守らなかったり一方的に破棄したりすることが問題視されています。

その背景には、家主側の勉強不足や、契約書をよく確認しないところにもあります。

契約書をよく見ると「2年に1度は、保証家賃の見直しを行う」ということが細かい条項のなかに小さい文字で書かれています。

30年、35年保証といっても、新築と同じ家賃をいつまでも保証しているわけではありません。通常は2年に1度を目安に家賃保証が見直しされます。

新築から10年程度は空室リスクをあまり気にしなくても良いですが、10年を超えてこれからリスクが顕在化するといったあたりから、サブリース契約の見直しも行われ、保証賃料が引き下げられることが多くなります。

サブリース契約を結ぼうとする時、以下の点を必ず確認するようにしてください。

  • 保証料の見直し期間
  • 解約の予告期間
  • 違約金の有無
  • 更新手数料及び敷金の取り扱い

他にも、『不動産会社からの家賃見直しに応じなれば、一方的に解約される』や『オーナーからは、正当事由がなければ解約ができない』といった条項にも注意が必要です

キャッシュフローを考える

不動産投資としてアパート経営を行う場合、きちんとキャッシュフローが出るアパート経営になるようアパート建築することが重要です。

営業マンの言う通りにアパート建築するのではなく、自分でも建築物について調べたり、資金調達を考えたり、市場調査をした上でアパート建築を進めるようにしましょう。

いくらハウスメーカーがアドバイスしてくれても、実際に費用負担をしてアパート経営を行うのは自分自身で、ハウスメーカーが損失の責任を取ってくれるわけではありません。

もちろん親身になって相談に乗ってくれる担当者もたくさんいますが、自分が経営者であることをしっかり自覚してアパート経営に取り組むことが重要です。資金の返済計画や入居率の見通しが甘いとキャッシュフローは出ません。

最悪の場合も考えて、そのアパート経営が行き詰った場合でも、「売却しやすい物件か?」などの視点も持っておくと良いでしょう。