そろそろ、家が欲しいな!と思うタイミングで最初に考えて
いただきたいことは、住宅購入には全部でお金がいくらかかるのか?
といった点です。
住宅購入にかかるお金は、その物件自体のお金だけに目を
奪われがちですが、それ以外に明確にしなければいけない
かかるお金がたくさんあります。
そのかかるお金は、大きく購入前と購入後に分けることができます。
購入前にかかるお金は、
「頭金」と「諸費用」
購入後にかかるお金は、
「毎月返済額」と「ランニングコスト」「メンテナンスコスト」
になり、それを一つ一つ見ていきたいと思います。
購入前 「頭金」
・頭金の理想は、物件価格の20%
今は頭金がなくても、ほとんどの金融機関で住宅ローンを
借りられるようになってきていますが、
以前は、公的融資(住宅金融支援機構等)の融資額が物件価格の
80%まで、という制限があったときもありました。
現在でも公的融資の『フラット35』は10%の頭金を用意できる
方とそうでない方とで、比較的大きな金利差を付けて貸し出されています。
『フラット35』以外の銀行の住宅ローンでも同様の傾向があります。
それは、金融機関から見た貸し出す先の安心度の差を金利でつけているのでしょう。
さて、それ以外でも頭金が少ないと不利になってしまう部分があります。
頭金が少ないと、将来万が一の「買換え」や「住宅ローンの借換え」にも
影響がでてきます。
特に新築住宅の場合にいえるのですが、(一部の人気エリア物件などを除き)
購入後すぐに物件の価値は2割前後下がるといわれ、
ローンの残債よりも、その不動産の担保評価が低くなる残債割れ
状態がしばらく続き、その間は買換えや借り換えをする場合には
そのマイナス分を充当しなければならないことによるからです。
購入前「諸費用」
諸費用には、どんなものがあるか?
主な諸費用は
取得にかかる費用として
・印紙税・登録免許税・不動産取得税(表示、保存、移転など)
・登記手数料・不動産仲介手数料
ローンにかかる費用として
・融資事務手数料・ローン保証料・団体信用生命保険料とその特約料
・火災保険料・登録免許税(抵当権の設定)・登記手数料
※特に住宅ローンに付いてくる団体信用生命保険とその特約料については、
現在、住宅ローンの競争が金利競争から団体信用生命の特約の
内容の競争にまで広がっている傾向が、ありその内容と費用及び別で
掛けている生命保険との三つ巴で検討しなければならない状況となっています。
→それに伴い、住宅購入のタイミングは保険リストラの好機となっております。
その他
・引越し費用・カーテン、照明、エアコン、電化製品などの購入費など
※目安としては、購入価格の4~8%前後(個人差あり)
購入後「毎月返済額」
例えば、4,000万円を借入期間35年・金利2%の固定金利で借りた場合の
毎月返済額は、132,505円になり総返済額は55,652,145円で
なんと総利息額は15,652,145円と大きな金額になります。
購入後「ランニングコスト」「メンテナンスコスト」
・固定資産税、都市計画税(土地・建物)
・マンションの場合には、管理費、修繕積立金、駐車場代他
※おおよそ、管理費、修繕積立金の年間コストは物件価格の0.6%前後で
35年間の総コストは物件価格の20%前後
・設備の交換や壁紙の張替え、戸建の場合には外壁の塗り替えや屋根の葺き替えなど
※この金額としては、マンションの場合には月に6,000円前後、戸建の場合には
月に10,000円前後準備したいところです。
・それ以外に将来のリフォーム費用など
※概して、ランニングコストは戸建よりもマンションの方が割高です。
ここまで、住宅購入にかかるお金についてズラリと挙げてきましたが、
抑えていただくポイントは
〇全体でかかる金額を把握して住宅購入の計画を立てていただく
〇ライフプランを立てることの改善により、少なくできるお金と
そうでないお金に分けて、減らすことができるお金は戦略的に
減らしていく!
※戦略により少なくできるお金の代表は、住宅ローン(利息)
と保険(人生で住宅の次に高い買い物と言われています)
といったことが大事になってきます。
ライフプランを立てて、戦略的によりかかるお金を少なくするお手伝いは
FPが得意とする分野です。
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